大判例

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神戸地方裁判所篠山支部 昭和46年(モ)4号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔主文〕債権者と債務者の当庁昭和四六年(ヨ)第二号代表社員の職務執行停止並に職務代行者の選任仮処分事件について、当裁判所が昭和四六年七月五日になした仮処分決定を認可する。

訴訟費用は債務者らの負担とする。

〔事実〕第一、双方の求めた裁判

債権者訴訟代理人は、主文と同旨の判決を求め、

債務者ら訴訟代理人は、「(一)主文第一項掲記の仮処分決定を取消す。(二)債権者の本件仮処分の申請を却下する。」との判決ならびに右第一項につき仮執行の宣言を求めた。

〔判決理由〕一、合名会社の代表社員の職務執行停止、ならびに、職務代行者選任の仮処分が許されるものであるか否かについては、商法第七六条、第二六一条の規定の趣旨、および、株式会社における同法第二七〇条のような明文の存在しないことから若干の疑問なしとしないが、合名会社にあつても代表社員の定めがある場合には他の社員の代表権が奪われたこととなり、右代表社員に会社を代表させることが不適当で会社に損害を及ぼすおそれのある場合が考えられるところであるから、民事訴訟法第七六〇条に規定する仮の地位を定める仮処分として、これを肯定すべきものであつて、商法第二七〇条もその沿革上民事訴訟法第七六〇条による処分を明確にしたにすぎず、従つて、合名会社についてかかる特殊な規定が存在しないことを理由として、かかる仮処分を否定する論拠となし得ないものと解するのが相当である(最判昭和四一年四月一九日、集二〇巻四号六八七頁、および、吉川大二郎・判例保全処分一六九頁参照)。なお、本件仮処分の本案として、債権者が、合名会社臼杵積善社(債務会社)における代表社員の選任につき総社員の同意の欠如することを理由とし、債務者両名に対し、債務者臼杵好秀が、債務会社の代表社員でないことの各確認を求める訴訟(当裁判所昭和四六年(ワ)第五号代表社員でないことの確認等請求事件)の係属していることは、当裁判所に顕著な事実であるが、右の点も、合名会社の特質に鑑みると、前示のような仮処分を認める妨げとならないものと考える(なお、大阪高裁決定昭和四〇年二月六日、判例時報四〇二号四八頁参照)。 (稲垣喬)

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